

よくクリエイターの中にも、リアルなCGパースを手がけたいって人がいるんで、そんな話にも触れてみます。
まず、リアルなパースにしても需要との関係が凄く重要なんですよ。
簡単に言えば、クライアントがリアルなパースを望まなければ、リアルなパースを出しても×に成るんで(汗)

それではリアルなパースが求められるケースってどんなケースなんでしょうかね?
大きな建築物というのは、リアルなパースは時間がかかる場合が予想されるので、価格が上がってしまうのと、大きなプロジェクトでないと予算や時間の関係上厳しく成るっていう感じでしょうかね。・・・・おおよそそんな解釈でいいと思いますが(汗)

それではリアルさを求められないパースってどういうパースなんでしょう?・・・・
まず広告用は、不動産公正取引協議会で、不当表示の禁止みたいな決まりがありますから(汗)・・・・
実際のものよりも著しく優良であると誤認されるおそれがある場合は、不当表示と解釈される場合が出てきますので、リアルなパースにする場合は細心な注意が必要に成るんですよ
他にも、広告に記載された金額には含まれない門や塀や植栽等がパースに描かれていても、表示規約に違反とみなされてしまいます。
そこで大概は、広告でのインパクト重視の「イラストチックなパース」に成る訳です。
勿論、大きなマンションで、嘘偽り無いように細心の注意を払って描くのであれば、リアルな方が善い場合も多々あると思います。
大きなマンションであれば完成するにも時間がかかり、さらには完売に至るまでの時間も長引くケースも多々ありますからね。
ですからパース製作にかけられる時間も予算も多く貰えるので、手が入れ易いという感じでしょうか
しかし建売の戸建のように、数ヶ月したら建物が建ってしまう場合などは、リアルさよりもスピードと雰囲気の出し方が重要になるケースも多々あります。
場合によってはCGパースよりも手描きの方がいいような現場もあるでしょう。・・・・・不当表示と言われずらいんで
・・・ちなみに、建物が建った後でもパースを描きたいというクライアントもいますから。・・・・手前に電信柱があるのでそこを描かないパースが欲しいとか、隣の建物を広告上見せたくないなど、理由はetc・・・・・・
ようするにすべてケースバイケースなんですよ。クライアントの考え方次第なんです。
少し話は横道にそれますが、今日も日経新聞に書いてありましたが、日銀の発表の「生活意識に関するアンケート調査」によると、今年3月の個人の景況感が急速に悪化していると書いてありました。そんな消費者の心理からだと、販売が長引く恐れもありますので、攻撃は最大の防御と広告用にパースを描くのか、ゆっくり景況感が良くなるのを待つのかも、その販売側の方々の判断ですからね。・・・・それも、クライアントの考え方次第のケースバイケースなんですよ。
・・・・話を戻すと、製作側の若い人とかで、「僕はリアルなパースを製作したい!!」っていう話もよく聞きますが、そんな関係上クライアントとのミスマッチが起こる場合が出てきますから・・・・難しい問題なんですよ

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建築パースにおいて、「窓」って結構重要なんですよ。・・・・当たり前なんですが(汗)

実際は、「空」も「道路」も勿論「外壁」や「影」も重要なんですが、今回は「窓」について書いてみます。
下のパースは「窓」だけが違うパースです。
実際は立面図ですが、色的な遠近法も使ってるので今回はパースと記載します。それにこのぐらいシンプルなものの方が例題としては分かり易いと思いますんで、あしからず(汗)
どうですか?・・・印象違うでしょう?
上の絵が、イラストチックなCGパースですね。・・・当社では、建売の広告用戸建はこんな表現が多いですね。ぱっと見目を引きませんか?広告などにはこのようなインパクトが必要と私は考えるんです。
下の絵は、ある種リアルに見えますよね。・・・・こんな感じのパースは、ハウスメーカーのパンフレット用に向いていると思います。シュミレーション的な要素が欲しい時に有効だと思うんですよね。
上の絵の良さと下の絵の良さは比べられないと思いませんか?・・・・どちらも良いんで(笑)
・・・・・という事で、私は他のパース屋さんの絵も基本的に肯定しちゃいます(笑)・・・・・色々用途やクライアントの事を考え、真剣にまごころ込めて製作したものは全部善いはずですよ
・・でも、勿論ウチにも仕事が回ってこないと困るんで、ウチの宣伝もしますが(汗)・・・
という事で、販売促進の広告用CGパースをイラストチックなCGパースにしているのは、ウチの提案みたいなものなんですよ。・・・「販売促進には、こんな感じの建築イラストが一番いいんじゃないでしょうか?」って感じです。リアルなパースに業としないって感じでしょうかね。
・・・・・・究極に言うと、リアルにすればするほど個性も無くなりますしね
「窓」だけが変わっていても、随分印象が変わりますよね。
勿論クライアントに満足してもらう為、その他さまざまな表現の仕方を駆使して製作をします。この2つの「絵」の中間を狙ったり、もっと手描きっぽくしたり、etc・・・
私は常にウチのスタッフには言うんですが、我々は受注生産者なのでクライアントありきなんですよ。ですから、クライアントの意向をいち早く読み取り、実行するんですよね。・・・床屋さんみたいな感じって言った方が分かり易いでしょうかね

ですから、「僕はリアルなパースを製作したい!!」って言う製作者は、床屋さんで言うと「僕はしっかりとしたパンチパーマをかけたい!!」って言ってるのと同じなんですよね(笑)
パンチパーマを希望しているお客ばかりではないですからね(笑)・・・・・・そういえば最近パンチパーマあまり見かけませんが(汗)

・・・勿論、なかなか人の頭の中は分からないですから、読み違いもあるかと思いますが、とにかくクライアントの意向を読み取る姿勢が大事なんです。
・・・なんだか、パース講座みたいですね(汗)・・・私の言ってる事がすべてではないんで、こういう考え方もあるんだなぁ〜って感じに捉えてもらえれば幸いです。
・・・・・・クライアントの意向を読み取るという事は基本であり、しかしながら難しい事でもあります。・・・・が、この職種においては、そこが難しくも楽しいところでもあるんですよねぇ・・・・・ガンバろっ
・・・という事で、ウチは要望があればどんな表現でも挑戦します。気軽にお申し付け下さい(笑)
maxとform ZでCG軽くいじる程度なんですが・・ツールの操作方法よりそのツールで何をどう作るかが重要ですね。
コメントありがとうございます。
今気付きました(汗)・・・
たまに真面目な事を書くと、少し恥ずかしいですね(笑)
まあ、たまにはパースの仕事の事も書いてみますので、
これからも気が向いたら読んでみてください。(-^〇^-)
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